'''コンテンツ'''( 媒質)とは、あるものの「内容」のこと、概念。本記事では、情報に関して、媒体やシステムなどと区別して情報そのもののことについて記す。'''情報内容'''ともいう。また切り口(観点)により、デジタル-、映像-、商業-、素人-、などと冠することが多い。
特に、メディアなど伝達するための手段を提供する際に用いられ、娯楽や教養のために文字や音声、映像などを使用して創作する内容、もしくは創作物や、そのカテゴリーを指す。代表的なものとして、一般的に音楽、映画、アニメ、ビデオゲームなどがある。書籍、ウェブページにおいても同様である。かなり古いが2008年度までの最新国内業界公表データ等を使用した統計によると、アナログ市場を含む市場規模は13兆0,359億円、日本は世界第2位の規模となっている。第1位はアメリカで、2位(日本)の約4倍である。
なお、その「目次」や「メニュー」のタイトルとしてコンテンツという言葉が使われることもあるがこれはTable of contents(内容一覧)の略である。1990年代のマルチメディアブームで使われ始めた言葉と考えられ、それ以前は「ソフトウェア」「ソフト」と呼ぶことが多かった。ソフトウエアとはコンピュータの世界で誕生した言葉だったが、次第に映像作品などにも適用されるようになり、量的な拡大とともに外観や体裁でなく内容そのもの、著作物というニュアンスでコンテンツという言葉が使われるようになった。
1990年代後半、日本、米国など様々な国でインターネットの爆発的な普及が生じた際には、コンテンツはウェブサイトの経営や新規サービスの提供を成功させるための重要な資源と考えられた。
コンテンツは、マーシャル・マクルーハンが「メディア論」の中で提唱している、メディアの中のメディアに当たるものである。そのため、コンテンツはメディアでもある。また、マクルーハンは「メディアはメッセージである」としているため、コンテンツ=メディア=メッセージとなる。
また、コンテンツは、発信者であるクリエイター×表現技術×伝達手段と因数分解される。インターネットの普及に伴い、コンテンツの発信者としては、それを仕事とする専門のクリエイターだけでなく、ユーザー自体が発信者たりうるCGM(Consumer Generated Media)が登場している。「コンテンツ」とは、映画、音楽、演劇、文芸、写真、漫画、アニメーション、コンピュータゲームその他の文字、図形、色彩、音声、動作若しくは映像若しくはこれらを組み合わせたもの又はこれらに係る情報を電子計算機を介して提供するためのプログラムであって、人間の創造的活動により生み出されるもののうち、教養又は娯楽の範囲に属するものをいう(コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律2条)。
なお、コンテンツ法はデジタルコンテンツの保護や普及を前提においており、プログラムに対して「電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わせたものをいう」という補足がなされている。当然の事ながら、コンテンツはデジタルだけでなく、アナログコンテンツ(例えばライブ、演劇などを生で見る、キャラクターグッズなど)も含まれる。コンテンツはあらゆる情報について用いられるため、非常にあいまいな言葉である。コンテンツの表現形態、流通形態、受信形態によって違ってくる。
例えば、番組コンテンツは、放送という行為によって番組としてパッケージされているコンテンツ、ということである。文字か音楽かは関係ない。映画コンテンツは上映という行為(スクリーンに映し出すこと)を前提とするコンテンツである。つまり、上映後にDVDなどでリリースされる映画は「映画コンテンツの二次利用」ということになる。最初からDVDでリリースされている動画は通常、映画とは呼ばない。コンピュータのソフトウェアに関しては、ある目的のために動作するソフトウェアに対比して、該当目的に用いられる情報をコンテンツと称することがある。たとえば、eラーニングにおいては、教材を提示し、あるいは試験を行うソフトウェアに対し、教材そのものをコンテンツという。地理情報システムにおいては、地図を提示し地理的な解析を行うソフトウェアに対して、電子的な地図情報や統計情報をコンテンツという。あるメディアを爆発的に普及させるきっかけとなるコンテンツを特に'''キラーコンテンツ'''と呼ぶ。例えば、プレイステーション(PS)の人気を決定づけたのは『ファイナルファンタジーVII』(FF7)であったと言われるが、これはキラーコンテンツの顕著な例である。FF7発表以後、PSはセガサターンやNINTENDO64をシェアや参入ソフトウェア会社の数において一気に引き離すこととなった。特にコンピューターゲームについては'''キラーソフト'''と、コンピュータ上のアプリケーションについては'''キラーアプリケーション'''と呼ぶ。
キラーコンテンツの確保はメディアの普及に重大な影響を及ぼすため、メディアの規格が複数並立した場合にはそれらの規格の間でコンテンツそのものやその制作者(クリエイター)・制作会社の奪い合いが起こるケースもある。例えば2005年初頭時点において、次世代DVDとされるHD DVDとBlu-ray Discの間では、ハリウッドの映画会社をどれだけ取り込めるかが勝負の分かれ道になるとして、それぞれの陣営間で映画会社の囲い込みが行われていた。(2009年2月、HD DVD側の中心であった東芝が事業の撤退を表明し、BDが次世代規格として広く認知される事となった)特にデジタルコンテンツはコピーしても画質・音質が劣化しないので、供給側にメリットがあるが、利用者、購買者側などの第三者がこれを行うと商売が成り立たなくなる。そのため、コピーをできないようにするコンテンツ保護技術が開発されている。
海賊版などの違法行為を防止するため、クリエイターサイドでは、各種のコンテンツ保護技術(AACS、CSS、CCCDなど)を積極的に採用している。詳しくは、『コピーガード』の項目を参照の事。
また、コンテンツの再生を特定のソフトウェアないしハードウェアでしか行えないようにして、第三者による複製や再利用を難しくする技術として「デジタル著作権管理技術」がある。詳しくは、『デジタル著作権管理』の項目を参照の事。
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日本と世界のコンテンツ市場データベース2008(ヒューマンメディア)
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』