ペンネームの'''サキ'''(Saki)として知られる'''ヘクター・ヒュー・マンロウ'''(Hector Hugh Munro、1870年12月18日 - 1916年11月14日)は、ミャンマー生まれのスコットランドの小説家。いわゆる「奇妙な味」の作家の一人に数えられる。警察官やジャーナリストなどを経て作家になる。ブラックユーモアと風刺の効いた短編小説を得意とし、その作品の多くは新聞に掲載された。1916年、第一次世界大戦に従軍中に前線での被弾によってフランスで没する。
ペンネームの由来はイランの詩人ウマル・ハイヤームの詩『ルバイヤート』に登場する「酒を酌する少年」の意からとされる説が通説であるが、確証に乏しい。南アメリカ産のサル「サキ」から採ったという説もある。
『レジノルド』・『獣と超獣』・『クローヴィス年代記』などの短編集があり、欧米ではオー・ヘンリーと並ぶ短編の名手とされる。E・V・ルーカスは「泊り客の枕もとに、オー・ヘンリー、あるいはサキ、あるいはその両方をおいていなければ、女主人として完璧とはいえない」と評している。しかし日本での知名度はオー・ヘンリーほどではない。全部で2長編135短編および戯曲4編が発表されており、短編の半数以上は邦訳されている。
オー・ヘンリーの作風が庶民的で情緒的、サキのそれは貴族的で冷笑的、という見解が通説としてあり、登場人物や彼らの暮らしぶり等には確かに顕著な懸隔がある。しかし、両者とも掌編にて理不尽を描き出す巧者として今も並び賞されている。
登場人物には一定の法則性がある。例えば、伯母は恐怖の原因であつかましい存在、子供は狂暴かつ野蛮、などである。また、動物が重要な存在として登場する例がある。
作品は、『サキ傑作選』(ハルキ文庫)、『ザ・ベスト・オブ・サキ1・2』(サンリオSF文庫→ちくま文庫)、『サキ傑作集』(岩波文庫)、『サキ短篇集』(新潮文庫)などにまとめられている。
短編の中でも「スレドニ・ヴァシュター」は何度も映像化・アニメ化されている。
開いた窓(The Open Window)
トバモリー(Tobermory)
話し上手(The Storyteller)
平和的玩具(The Toys of Peace)
スレドニ・ヴァシュター(Sredni Vashtar)
伯母デ・ロップ夫人の支配的な養育をうけていた少年コンラディンは、隠れて白い鼬を飼い始めることに成功する。少年は鼬にスレドニ・ヴァシュターという名を付ける。伯母が甥の怪しい挙動を察知してスレドニ・ヴァシュターの小屋へ近づく。その間少年は、…。
狼少年(Gabriel-Ernest)
主人公の青年は、狩りの途中で奇妙な美少年と出会う。伯母は気に入って屋敷に引き取り、ガブリエル・アーネストと名付けて可愛がる…。
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