'''現在'''(げんざい、まれに見在の表記も)とは、一般に過去や未来と対になる概念を言う。この用法で使うときには「今」という語に置き換えることが出来る場合も多い。また、広義では近い過去(最近)や近未来も含んだ幅のある時間を指す。副詞的、あるいは動詞としての用法もある。副詞としては「紛れもなく」などといった意味合いを持ち、動詞としては、自動詞でサ行変格活用に位置づけられる。日時を表す語の下に添えて「5月6日現在の人口」や「日本標準時刻午前7時8分現在」などと表記することもある。変化していく情報がいつの時点のものかを明確に示すために、会計、集計、経歴や歴史的記述と表現の際などに広く用いられる。
仏教用語としての用法では、三世のひとつである現世と同義で、「生を受けているこの世界」を指す。言語学の用語では時制のひとつに'''現在形'''が存在する。詳細は時制を参照のこと。また修辞技法のひとつに'''現在法'''がある。臨場感の演出のために、過去や未来の事象を目の当たりにしているかのように表現する技法である。人や物が現在の段階で存在している地点を表す語に'''現在地'''(もしくは'''現在位置''')がある。案内図などでもしばしば目にする用語である。
哲学においても現在は過去、未来とともに時間の3区分の一つとされる。しかし、時間意識の固有な構造のため過去も未来も現在の意識において現れる。これにより現在は過去や未来より超越性ないしは優位性を示すほか意識そのものに本質的な現在と意識される現在に区別することができる。このうち後者は同列の過去や未来と区別して考えると両側に無限に延長して存在するそれらの点的な限界と捉えることができるが、それらとは別の意味で存在しないと捉えることもできるため『時間は存在しない』というパラドックスも生じる。しかしその一方で前者は点的な存在ではなく初めから時間的地平の中にでておりなおかつ追憶や予想としての過去や未来を主題として把握できさらに自身において直接的に把持している。更に意識される現在も現在性から完全に分離されることもなく意識の関心に応じて延長することができるためこのようなパラドックスは生じることはない。なお現在は実存哲学において特に重視されそれらで強調される瞬間思想はそこから生じた物である。
過去/未来
時空の哲学
現在価値(経済学の用語)
現在能(能の用語)
現在時制(現在形)
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』