'''交尾'''(こうび)、
交接(こうせつ)とは、
体内受精をする
動物の
生殖行動において、異個体間で
配偶子をやり取りするために互いの体の一部をつなぎ合わせる行為のこと。
生殖器を直接つなぎ合わせる生殖行為を交尾といい、それ以外の方法によるものを交接という(例:
イカの腕を使った交接)。現在、化石で確認されている最古の交尾用生殖器は
ザトウムシのもの。
殆どの場合
オスが自分の配偶子である
精子を
メスの体内に送り込み、メスの体内で
卵子と
受精するために行われるが、動物の種によっては逆の例もある。つなぎ合わせる部分は一般に、'''交尾器'''、'''交接器'''と呼ばれる特殊に分化した生殖器官で、配偶子を確実に送り込めるように、一方の交尾器が突起状、もう一方の交尾器がそれを受けるような窪み状になっていることが多い。交尾器は体の後ろのほうにあることが多いので、交尾のときには体の後ろの部分をくっつけ合っているように見えることから、「交尾」の名がある。
ヒトの場合には、交尾という言葉を用いず、特に
性交と呼ばれる。ヒトの性交には、体内受精以外に愛情の表現行為、快楽のための行為などの意味があるが、これは他の動物でも同様である。動物が
オーガズムを感じているかは明らかではないが、いくつかのほ乳類ではオーガズムと見られる振る舞いが観察される。ネコ科の動物では交尾が刺激となって
排卵する。
マウスのように交尾の刺激によって妊娠が維持されたり、
ボノボや一部のネズミのように交尾行動がつがいの絆が深まるように作用する例もある。このようにヒトでも他の動物でも交尾には複数の機能と直接的な動機があり、
繁殖はその結果として起こる。
全ての動物の祖でもある水棲動物は、交尾を行わないことが多い。すなわち精子を体外に放出するのみで、あとは精子が自力で水中を泳ぎ、あるいは水流の助けで卵側までたどり着き受精する(
体外受精)。しかし精子や卵子などの配偶子は、一般に乾燥には非常に弱く、また小型で空気中を移動する手段をもたない。そこで、配偶子を一方の体内に直接送り込む体内受精が発達したと考えられている。
交尾行動を行う主な生物群は下記の通り。
* 主に陸上生活をする脊椎動物
** ヒトを含む
哺乳類、
鳥類、
爬虫類では、オスの精子を、オスの
陰茎を通して、メスの体内に送り込む交尾が行われる。メスで
陰茎を受け入れる器官は哺乳類(
単孔類を除く)では
膣であるが、
単孔類、鳥類、爬虫類では
総排出腔であり、ここが
産卵管につながっている。
**
クジラなどの主に水中生活をする哺乳類も体内受精を行う。
** カエルなどの両生類は、ここでいう交尾は行わない。しかし、オスがメスを抱きかかえ、メスが体外に排出した直後の卵に
精子をかけるという、'''抱接'''(ほうせつ)とよばれる、体内受精に比較的近い体外受精を行う種もいる。
*
サメなどの軟骨魚類のうち、
胎生、
卵胎生の種類
*
昆虫などの主に陸上生活をする無脊椎動物
** オスが、精子の入った袋状のかたまり('''精包''')をメスの体内に送り込む交尾が多い。受精はその場では起こらず、メスは産卵時まで精子を保持し、産卵時に受精させる場合がある。
**
カタツムリや
ナメクジなどは
雌雄同体で、二匹がお互いの雄の生殖器を相手の雌の生殖器に入れることになる。
交接行動を行う生物群
**
タコや
イカは腕の一部を生殖器として用いる
**
ウミウシはナメクジと同じく雌雄同体でお互いの雌側生殖器もしくは体表に生殖器を差して精子を送り込む。
**
クモの仲間は糸を使って精子の入れ物を作りメスに渡す
交尾を参照。
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