'''父親'''(ちちおや)とは1親等の親族で子から見て男性の親のことを言う。'''お父さん'''と一般には言い、親しみをこめて「とうさん」「親父」(おやじ)などと呼ばれる場合もある。
日本語においてこれらの呼称は、養父など社会的な父親、文化人類学で言うところのペイター(''pater'')であるか生物学的な遺伝的な意味での父親であるジェニター(''genitor'')であるか(実際には両者が同じ場合であることが大部分である)とは無関係に用いられる。
お父さんという呼称は、
#子が父親に呼びかけるとき
#父親が子に対して自分のことを指して言うとき
#妻が夫を言うときに子の父親として言うとき
#一家の主人として呼ぶとき
#会話で他人の父親に言及する場合。「~のお父さん」
にも用いられる。2、3の場合は、話者が子の立場に自らを擬して言うという特徴がある。5の場合、おじ(いとこのお父さん)やいとこおじ(はとこのお父さん)など傍系尊属に当たる男性を指す場合もある。
幼児語で父親のことを「'''パパ'''」と言うが、「パパ」は「ママ」ほど意味のひろがりはない。なおパパの語源はローマ教皇を表すPope(英)と同じでありギリシャ語 (pappas)→ラテン語 papa→Popeとなる。
キリスト教においては神は「父」と呼ばれる。ヘブライ語の「アッバ」(「父ちゃん」「パパ」の意)という幼児語が当てられており、畏怖の対象というより親しい存在とされている。父と子の人間関係は、人において父親が果たす役割の一つであり、重要なものである。父親あるいは「お父さん」は、子どもの生物学的な父親であるとは限らず、義理の父親を真の父親ないし「お父さん」と見なす子どももいる。
たいていの父親は、子どもを保護し、支持し、子どもに責任を持つ。また、多くの有意義な利益を、子どもに与える。それと同時に、地域社会や自分自身にも利益を与える。子どもに関与する父親は、息子や娘の各成長段階で、その発達に対して独特の貢献をする。それは逆に自分自身にも良い影響を与える。
活動的な父親の姿は、少年の問題行動を減らし若い女性の精神的な問題を減らす上で、鍵となる重要な役割を果たす。例えば、父親と接触している子どもは、認知発達評価のより高い成績を示し、より良好な対人的スキルを持ち、問題行動がより少ない。 父と子の関与の度合いが増すと、子どもの対人的安定性が増し、教育の成績が向上し、大人になってから安定した結婚生活を維持する能力が増えることが証明されている。
父親無しに育てられた子どもたちは、父親のいる家庭で育てられた同僚よりも、自分自身の認知能力や身体能力が低いと感じる[Children raised in fatherless families from infancy: family relationships and the socioemotional development of children of lesbian and single heterosexual mothers.]。父親の関与無しに子どもを育てる母親は、子どもとより激しい喧嘩をすることが報告されている。父親抜きで育てられた男の子は、より女性的になるが、性役割行動の男らしさはむしろ増大する[Children raised in fatherless families from infancy: a follow-up of children of lesbian and single heterosexual mothers at early adolescence]。
人類学者のによれば、人間の男が果たす親の役割は、人間に最も近い種であるチンパンジーやボノボとは決定的に異なっている。チンパンジーやボノボでは、父親としての役割は全く見られない。上記の意味より転じて、他国からの独立、宗教活動、重要な発明などの創始や発展に重要な役割を果たした男性を「○○の父」と言うことがある。たとえば「国父」「建国の父」などである。以下ではそのうちの代表的なものを列挙する。
井上勝:日本鉄道の父
伊波普猷:沖縄学の父
岩切章太郎:宮崎観光の父
上塚周平:ブラジル移民の父
ダグラス・エンゲルバート:マウスの父
遠藤謹助:造幣の父
フランク・オドール:日本野球の父ロバート・カーン:TCP/IPの父
金栗四三:マラソンの父
嘉納治五郎:柔道の父
ガリレオ・ガリレイ:天文学の父
川路利良:日本警察の父
マハトマ・ガンディー:インド独立の父
日下部鳴鶴:日本近代書道の父
デットマール・クラマー:日本サッカーの父
アラン・ケイ:パーソナルコンピュータの父ヴィントン・サーフ:インターネットの父
渋沢栄一:近代日本資本主義の父
アントニオ・カルロス・ジョビン:ボサノヴァの父
アダム・スミス:経済学の父
関根金次郎:近代将棋の父(実力名人制を開始したことから)
アンドレス・セゴビア:現代クラシックギター奏法の父高柳健次郎:テレビの父
アンリ・デュナン:赤十字の父
リチャード・トレビシック: 鉄道の父
飛田穂洲:学生野球の父フリチョフ・ナンセン:難民の父
アイザック・ニュートン:近代科学の父(自然哲学の数学的諸原理、ニュートン力学、万有引力、微分積分学)
西澤潤一:光通信の父
テッド・ネルソン:ハイパーテキストの父
野口遵:電気化学工業の父ティム・バーナーズ=リー:WWW(ワールドワイドウェブ)の父
ハイドン:交響曲の父(104曲もの番号付き交響曲を作曲したことから)、弦楽四重奏の父、ピアノソナタの父、ソナタ形式の父、(これらを総称して)古典派音楽の父
八田一朗:日本レスリングの父
J.S.バッハ:音楽の父
早川徳次:日本地下鉄の父
比田井天来:現代書道の父
ヒポクラテス:医学の父
ローランド・ヒル:近代郵便制度の父
藤原はづき:美空市の父
マシュー・ペリー:蒸気船海軍の父
リチャード・ヘンリー・ブラントン:日本の灯台の父前島密:日本近代郵便の父
牧野省三:日本映画の父
牧野富太郎:日本の植物学の父
政岡憲三:日本のアニメーションの父
グリエルモ・マルコーニ:無線の父
宮本茂:ビデオゲームの父
村井純:日本のインターネットの父
ロバート・メトカーフ:イーサネットの父
ロバート・モーグ:シンセサイザーの父山尾庸三:日本の工業の父
アーネスト・ラザフォード:原子核物理学(核物理学)の父(α線とβ線の発見、ラザフォード散乱による原子核の発見、原子核の人工変換などの業績により)
ティモシー・リアリー:サイケデリック革命の父
力道山:日本プロレス界の父
エイブラハム・リンカーン:奴隷解放の父
渡辺勇次郎:ボクシングの父母親
おじさん
おじいさん
家族
父性比喩としての「神様」「神」一覧
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