'''股縄'''(またなわ)は縄をT字状に股間にまわしたもの。緊縛において受けの性的興奮を高める効果を狙う。肌に直接巻く場合もあれば、服の上から縛る場合もある。圧力を集中させたい個所には結び目を作る。日本の緊縛において行なわれる縄がけの技法の一つ。性器に縄で刺激を与えることで性的興奮を喚起すると同時に、被虐心を煽るもの。性器に重なるように縛る場合と、性器が割り開かれるように数本を分けて縛る場合がある。実際にはよく毛羽をとってほぐした縄でなければ痛みばかり感じることになる。綿ロープは柔らかいので痛みは無いが伸縮するため拘束感に乏しい。股縄は女性器を狙う猥褻な縄である。 昭和40年頃までは、緩めの股縄を擦れさせて女性の性的興奮を誘発させる好事家もいたが、近年では股縄を女性器に厳しく喰い込ませる傾向が強い。
女体緊縛では、全裸・半裸の女性を高手小手縛り、後ろ手乳房縛り、亀甲縛りなどで緊縛してから股縄をかける。 「縛り」の目的は、肉体の自由を奪い拘束することであるが、「女縛り」における股縄は、拘束ではなく性的嗜虐を目的として、女性器の陰裂に縄を締めこむ恥縄であり、「女縛り」という倒錯した欲望、背徳の快楽のための縄掛けである。
緊縛愛好家は、女性が股間と双尻の割れ目に縄を挟み込み、羞恥する姿に魅了される。 女性は性器・肛門への縄の直接的な刺激で性的興奮を誘発され、さらに陰部を縛られるという恥辱により精神的被虐感が高揚される。
股縄は「褌」という服飾文化をもつ日本の縄掛けであり、海外でも日本の女縄として「サクラ」という和名の呼称で広く愛好家に知られている。1990年代にヘアヌードが解禁になるまで、緊縛される女性の多くは剃毛されていた。 これは陰毛が猥褻物に該当して法規制の対象であったため、取締りを避ける目的で考案された抜け道である。 この抜け道がSMマニアの剃毛趣味に合致してブームとなった。
1970年代前半までは、股縄は女体緊縛方法のひとつに過ぎず、股縄をかけない緊縛ヌードも多く見られた。
**下着を着用するか、布や下着の小片などで陰部を隠して股縄をかける。
**立膝の姿勢、ひねった腰などで下腹部を自然に見えなくする。
**編集段階で修正をかける。
1970年代半ばから90年代の解禁までの緊縛ヌードは、陰毛を剃り落とし、剥き出しになった恥丘と陰裂に股縄を喰いこませた女性の姿が多くなる。
**剃毛した股間に、股縄を4~8本並べて縄褌のようにして性器を隠す。
**剃毛して、2本位の縄を陰裂に沈み込ませ、大陰唇の内部を縄が隠すように縛る。
1990年代の解禁により、女性が開脚して陰部を晒し、股縄だけでなく様々な責め具を女性器に埋め込んだ緊縛ヌードが見られるようになった。
**剃毛せず、陰毛に覆われた股間に縄を沈める。
**部分的に剃毛して形を整え、同時に陰毛で性器が鮮明に見えないように配慮する。
**きれいに剃毛してパイパンの状態で縄掛けをする。
**縄を掛けた大陰唇の内側だけに最小限の修正をかける。
近年の欧米では、日本の緊縛術の影響により、股縄(Crotch rope)を厳しくかけるようになった。 緊縛モデルになる白人や黒人女性は股間をきれいに剃毛され、股縄で性器を割り裂かれている。腰周りに一周させた縄を臍のあたりで結び目を作り、そのまま下へおろして女性の股を潜らせ、背後で再び腰周りの縄に結ぶ。 正面から見ると股縄がT字形になる。 緊縛教則本や、欧米のボンデージなどでもよく見られる股縄である。 性器に喰い込むように厳しく縄を締め込むこともできるが、緩めの縄で女性器を擦る責めにも使える縄掛けである。緩めに掛けた腰周りの縄を正面で結び、強く下へ引きながら股を潜らせる。 正面から見るとY字形の股縄が女性の腹部の柔肉を圧迫しながら、性器に喰い込む強い縄掛けになる。 Y字の結び目の位置を腹部のどこに作るかで、女体の縄化粧の印象が変化する。股縄が性器に喰い込むように縄掛けするのに対し、股菱縄は性器を左右から挟むように縄掛けして、股間を潜らせる緊縛法である。
股間に潜らせる正面の二本の縦縄を、背後から廻した横縄でそれぞれ左右に引き絞る。 縦縄が腹部で菱形に広がり、縄が恥丘の外側から股間に潜り込む。 膣か会陰部の辺りで結び目を作る。
同様に背面の縦縄で臀部に菱形を作ることもできる。 強めに締めた縦縄を横縄で左右に広げると、尻肉も左右に広がる。 肛門調教、浣腸などの肛虐プレイを容易に施すことができる。拘束感は少ないが、女体の正面に余計な縄がなく、首縄から真っ直ぐ下ろした縦縄を性器で挟み込んだ全裸姿になる。
後ろ手縛りにする。 首縄から縦に縄を下ろし、股間を潜らせ背面で再び首縄に通す。
縄尻を後ろ手縛りの縄に結ぶ。 着用している薄地のパンティをそのまま利用する。
パンティの三角の布地部分を、縄でひと括りにする。パンティはT字型の細い布帯のようになる。
括った縄を引くと、布帯状になったパンティが股間に喰い込み、股縄と同じ効果がある。縄に瘤(結び目)を作り、瘤が陰裂に沈むように股縄を絞め込むと刺激が強まる。 瘤が陰核に触れるように瘤の位置を調節する。 また、瘤は異物感として会陰部・肛門の性感を刺激する。
2本の縄を捩り合わせてから、陰部に締め込む。
数本の細めの縄で、左右の肉襞を捲り上げるように股縄をかける。 性器の内奥まで剥き出される。
性器や肛門に埋め込んだ責め具、肛門栓、蝋燭、生け花などの抜け落ち防止に股縄で固定する。首輪の代わりに股縄に曳き縄を結ぶ。
曳き縄を引くと性器への縄の圧力が強まり、女性に歩くことを要求する。
散歩、責め場所への移動などの他、同好者の集まりでの連縛調教、奴隷市場の競り市、緊縛撮影会に引き出す趣向に利用する。
股を潜らせた縄を腰縄に結ばず、そのまま曳く(「股縄の鑑賞」の項を参照)。縄尻を長くとって鴨居や高所の滑車などに結びつける。 つま先立ちになるくらい強めに吊ることが多い。 縄の圧力を和らげるため、女性は尻を突き出すか、腰を前に迫り出すなどして、自分から陰部を晒す姿勢をとることになる。
米国では股縄を高所の滑車に通し、縄尻に重りや水の入った容器を吊して責めることがある。 重量物により極度に緊張したロープが、白人女性の性器を割り裂く。 和装・洋装の女性に下着を着用させず、着衣の下の素肌に股縄をかける。 女性の外見からは、猥褻な縄を股に挟み込んでいることがわからないという意外性や、ありうべからざる場所で淫らな縄の刺激に当惑し、羞恥する女性の非日常的な姿を愉しむ。
容易に縄の状態・性器の状態を検査できるように、裾を捲くれるスカート、着物、浴衣の下に股縄を締め込むことが多い。緊縛して股縄をかけた女性を直立、開脚、正座などの姿勢で鑑賞する。 さらに縄を使い、様々な恥辱の姿勢をとらせて鑑賞する。 また、責め手が女体を鑑賞するだけではなく、被虐者である女性にも、全裸で縛られている自分の姿を見せるため、女性の前に姿見鏡を置いたり、鏡を跨がせることがある。蹲踞とは、爪先立ちで踵(かかと)の上に尻を載せて腰をおろし、膝を開いて上体を起こした状態を指す。
長時間の場合は、片膝もしくは両膝をついたまま、膝を開き股間を晒すようにする。
女性を卓の上に上がらせて、蹲踞の姿勢で膝を開かせると、より鑑賞しやすい。 女性が倒れないように体を柱などに固定してから、鴨居や高所に結んだ縄で片足を吊り上げる。
膝上あたりを吊ると足が高く上がり、股間がほとんど露出する。
正面から、女性の表情、縄で絞られ歪んだ乳房、股縄を鑑賞する。直立からの前傾
**直立した女性の上体を折り曲げて前傾させる。 首縄を足などに括りつけ、前傾姿勢のまま固定する。
**背後から鑑賞する。
正座での前傾
**正座した状態から上体を前傾させる。 徐々に尻が持ち上がり股間が全て見えるまで前傾させる。
**自分から前傾姿勢をとるように女性に命じるのもSMプレイの興である。床や卓の上にうつ伏せに寝かせ、立て膝で尻を高く持ち上げる。
そのまま開脚させて、背後から鑑賞する。
体の下に大きな鏡を置き、下から女体を映し出す方法もある。股間を潜らせた縄を腰縄に結ばず、そのまま手に握る。
背後から潜らせた縄を正面で握る。 縄で性器を捏ねるように弄びながら女体の正面を鑑賞する。
前から潜らせた縄を背後で握り、尻を鑑賞する。女体に縄を巻きつける股縄ではなく、縄や棒を跨がせて性器を刺激する。上半身を緊縛した女性に、腰の高さに水平に張った縄を跨がせて前後に歩かせる。 こぶ縄渡り・ウグイスの谷渡りとも呼ばれる。
つま先立ちになる位の高さに縄を調整して、さらに瘤を20~30cmごとに結ぶと効果的である。
着衣のままの綱渡りもあるが、SMプレイでは全裸の女性に綱渡りをさせることが多い。 後ろ手縛りや後頭両手縛りにして、女性が手を使って性器を擦る縄から逃げられない状態で歩かせる。
立ち止まらないように、鞭などで尻を追う。女性が跨いだ縄の両端を高所に結び、V字型にする。 股間のあたる部分に瘤を作っておく。
前後に歩く余地は少ないが、腰を動かすと縄の感触で自分の性的興奮を高めることになる。縄の代わりに、ブランコのように2本の縄で吊り下げた丸棒を、女性に跨がせる。
つま先立ちの状態で、性器が丸棒を深く咥え込むように高さを調節する。女性に角材や三角木馬を跨がせる。 木馬責めは、女責めの拷問に使われたこともあり、陰部にかなりの苦痛を与える。 実際のSMプレイでは、角を丸くしたり、タオルをあてる等の配慮が欠かせない。
また、股縄を掛けたまま、子供用の木馬を跨がせたり、木馬の背に張形(ディルド)をテープなどで固定して、女性に跨がせる。 女性を牝馬に見立てて、全裸で御者(責め手)を乗せた車を曳かせるポニープレイでも、牝馬(女性)の股間を皮ベルトで締め上げる。
牝馬である女性に衣服を一切着用させず、皮革製のハーネスで体を拘束し、乳房や股間を締めつける。 口にはハミを咬ませて手綱を繋ぐ。 肛門に尻尾を埋め込むこともある。
御者(責め手)は、皮ベルトを喰い込ませた牝馬(女性)の尻を鞭で追いながら、手綱を操り、野外で馬車を走らせる。
馬具を身に着けた牝馬(女性)の集団調教や品評会もある。股間に蝋燭を燈し、女体燭台にする。
蝋燭を差し込む方法
**燭台にする女性を仰向けに寝かせ、両足を頭の方向に持ち上げる。 股間が上を向いた姿勢で固定する。
**長めの蝋燭を1本、または2本埋め込む。 股縄を蝋燭の軸に巻き付け、抜けないように固定して火を点ける。
**また、後ろ手縛りにした女性をうつ伏せにして、立て膝で尻を持ち上げる。 この姿勢では、蝋燭の突き出す角度が上向きになる肛門を燭台にすることが多い。
蝋燭を咥え込ませる方法
**縛った女性を直立させ、蝋燭の軸を性器で挟み込む。 股縄で固定し両脚も揃えて縛る。
**女体のYゾーンから、蝋燭が十分に前に突き出る状態で火を点ける。
**この女体燭台では、股間を剃毛することが多い。 性器が蝋燭を咥え込む様子が視え、陰毛を焦がすこともない。
**女性の乳首にも蝋燭を取り付け、股間と乳房で蝋燭三本を燈す女体燭台も可能である。 縄の世界 緊縛美術研究会
花と蛇 団鬼六
杉浦則夫緊縛写真集 三和出版
奇譚クラブ 曙出版
SMクラブ 日本出版社緊縛
亀甲縛り
乳房縛り米国の緊縛サイト
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』